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「アイヌ語の地名比定地について」の版間の差分

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本プロジェクトは、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害・変化を乗り越えて、生産と生活が持続的に営まれてきた集落・地域を〈千年村〉と規定し、その収集、調査、公開、顕彰、交流のプラットフォームとなることを目指しています。ここでは、平安期文献『和名類聚抄』に引き続き、アイヌ語地名を用いた、北海道におけるデータベースについて説明します。
 
本プロジェクトは、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害・変化を乗り越えて、生産と生活が持続的に営まれてきた集落・地域を〈千年村〉と規定し、その収集、調査、公開、顕彰、交流のプラットフォームとなることを目指しています。ここでは、平安期文献『和名類聚抄』に引き続き、アイヌ語地名を用いた、北海道におけるデータベースについて説明します。
  
平安期文献『和名類聚抄』には、北海道、青森、沖縄の古代地名は記載されていません。そこで、北海道において、現在の地名の由来がアイヌ語である地名をプロットしました。<br>
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平安期文献『和名類聚抄』には、北海道、青森、沖縄の古代地名は記載されていません。そこで、北海道において、現在の地名の由来がアイヌ語である地名をプロットしました。千年村プロジェクトではこれらを<千年村>の候補地として提示しています。<br>
 
13~17世紀頃まで栄えた北海道の先住民族であるアイヌ民族は、生活に利用する場に地理的及び環境的特質に沿った地名をつけていました。現北海道の地名の多くがそれらアイヌ語地名を基にしています。そこで、[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/indextop.htm 北海道環境生活部アイヌ政策推進室]が公開している[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/new_timeilist.htm 「アイヌ語地名リスト」]を資料とし、データベース化を行いました。
 
13~17世紀頃まで栄えた北海道の先住民族であるアイヌ民族は、生活に利用する場に地理的及び環境的特質に沿った地名をつけていました。現北海道の地名の多くがそれらアイヌ語地名を基にしています。そこで、[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/indextop.htm 北海道環境生活部アイヌ政策推進室]が公開している[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/new_timeilist.htm 「アイヌ語地名リスト」]を資料とし、データベース化を行いました。
  

2016年5月21日 (土) 06:27時点における版

本プロジェクトは、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害・変化を乗り越えて、生産と生活が持続的に営まれてきた集落・地域を〈千年村〉と規定し、その収集、調査、公開、顕彰、交流のプラットフォームとなることを目指しています。ここでは、平安期文献『和名類聚抄』に引き続き、アイヌ語地名を用いた、北海道におけるデータベースについて説明します。

平安期文献『和名類聚抄』には、北海道、青森、沖縄の古代地名は記載されていません。そこで、北海道において、現在の地名の由来がアイヌ語である地名をプロットしました。千年村プロジェクトではこれらを<千年村>の候補地として提示しています。
13~17世紀頃まで栄えた北海道の先住民族であるアイヌ民族は、生活に利用する場に地理的及び環境的特質に沿った地名をつけていました。現北海道の地名の多くがそれらアイヌ語地名を基にしています。そこで、北海道環境生活部アイヌ政策推進室が公開している「アイヌ語地名リスト」を資料とし、データベース化を行いました。

上記文献よりプロットするにあたり、リストに存在するアイヌ語地名を以下に分類しました。

1 単一大字及び字

2 複数大字

3 市町域以上

4 和名由来

5 山・川などの環境表現名

6 現在存在しない地名

7 その他

データベース上にはこれらのうち、1.2の大字領域内に含まれる地名を地図上にプロットし可視化を行っています。データベースのマップ表示に関しましては、可視化を第一の目的としたもので、この表示が示す領域やその中心に大きな意味はなく、あくまで目安とお考えください。
また、北海道には「アイヌ語地名リスト」には記載のない多くのアイヌ語地名があります。ここに載っているアイヌ語地名が全てではないことを予めご了承下さい。

なお、北海道におけるプロットは千年という単位ではありませんが、千年村プロジェクトの既往の成果に基づき、北海道環境生活部アイヌ政策推進室による「アイヌ語地名リスト」を根拠にそれを空間的に可視化することで、新たな地域への研究の展開の足がかりとしました。