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千年村プロジェクトとは Ver.1

2014年3月28日 (金) 09:17時点におけるKobayashi (トーク | 投稿記録)による版

千年村プロジェクトとは 

〈千年村〉とは、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害・変化を乗り越えて、生産と生活が持続的に営まれてきた集落・地域のことをさします。

千年村プロジェクトとは、全国の〈千年村〉の収集、調査、公開、顕彰、交流のためのプラットフォームとして構想されました。建築史学、建築デザイン、社会基盤工学、造園学、民俗学者、歴史地理学、ウェブデザインに携わる研究者・実務者らの自発的意志によって結成された千年村運動体によって運営されています。



千年村プロジェクトの背景


農業、林業、漁業などの日本を支えてきた一次産業を行なう生活空間の土地利用や居住域の多くは、数百年以上の歴史を持ち、様々な圧力を受けつつも、歴史的特性を保持しつづけてきました。このような空間の立地は生産性や防災性が考慮され、持続的で土地固有の地域性がすでに育まれてきたと考えられます。

山際の集落、その眼下に広がる水田、集落をまもる鎮守の森。日本における地域の多くはそのような性格を具備してきました。しかし、そのような性格は突出した文化財的評価の対象としてではなく、むしろ健全な日常的国土をささえてきました。このプロジェクトは、そのようなたくましく柔軟に生きてきた環境・集落・共同体の三位一体に対して、いくばくかの自信を持っていただくことと今後の千年をめざした地域づくりの一助になることを目標としています。


千年村プロジェクトの目的


同プロジェクトには以下の4つの目的があります。

〈千年村〉をみつける…全国の〈千年村〉の発見、認定、情報の収集と公開

〈千年村〉からまなぶ…千年村から今後の集落・地域の存続のための手法や地域評価の方法をまなぶ

〈千年村〉をつづける…各地域の〈千年村〉の連携や交流、〈千年村〉運動体による〈千年村〉持続のための地域づくりへの参画

〈千年村〉をたたえる…地域の〈千年村〉としてのアイデンティティ付与、各〈千年村〉相互の交流


千年村プロジェクトの手法

「みつける」は主にウエブサイトを通じておこないます。「まなぶ」、「つづける」、「たたえる」は各〈千年村〉との実地なかかわりによって構築されます。これらの具体的な活動は以下の4段階を構想しています。

(1)ウエブサイトにて平安期文献(『和名類聚抄』)に記載された郷名の現在地比定をベースとした全国の〈千年村〉データベースの作成と公開をおこないました(2014年4月2日)。このデータベース=〈千年村〉のすべてではありません。私たちは、このデータベースが呼び水となって、さらなる〈千年村〉の発見や報告がもたらされることを期待しています。…〈千年村〉をみつけるのページへ

(2)上記データベースと新たにもたらされた知見をもとに〈千年村〉と同定されうる地域に赴きます。「環境」「構造」「共同体」の観点から、その持続要因を分析します。…〈千年村〉からまなぶのページへ

(3)さらに現状の課題点をみいだし、それらについても客観的立場から提示、解決策を提案していきます。…〈千年村〉をつづけるのページへ(リンク)

(4)全国の〈千年村〉が私たち運動体の活動を越え、相互に交流、知識の交換を行いうるためのプラットフォームを徐々に確立します。…〈千年村〉をたたえるのページへ


最後に

千年村プロジェクトは、〈千年村〉からまなぶことで、〈千年村〉のみならず今後の地域一般存続のための評価・手法を開発することを最終の目的としてます。国土の基盤とも言える〈千年村〉の持続と発展を願ってやみません。現在の活動メンバーは別ページ(リンクはってください)の通りです。

全国の〈千年村〉の方々の積極的な提言と連携を求めたいと思います。


2014年4月2日 千年村運動体