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千年村とは?

千年村運動とは

千年村とは、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害を乗り越えて、生産と生活が営まれてきた集落・地域のことである。 また、それらの集落・地域を〈千年村〉と名づけ、それらを持続性の観点から評価することを目的としている。 背景に述べたような歴史的特性より、千年村はこれまでの日本の国土の土地利用と景観の基層をなしてきたものであるといえる。


千年村運動の背景

農業などの一次産業を行なう生活空間の土地利用や居住域の多くは、数百年以上の歴史を持ち、様々な圧力を受けつつも、歴史的特性を保持し続けている。このような空間の地形立地は生産性や防災性能に影響し、持続的で土地固有の地域性に繋がると考えられる。 しかし、そういった地域は文化財保護法による重伝建地区のような突出した価値を持つ地域のような文化財的評価の対象とはならないため、現在特に保全等の対策も講じられていない。 歴史的価値を有し、今後の国土の景観形成の基盤となりかつ指針を抽出しうる地域を今後、評価するべきではないだろうか。


千年村運動の目的

千年村運動は、今後の集落地域の存続のための評価手法を開発することを目的としている。そのために研究対象を「千年を超えて生産と生活が存続する地域」=〈千年村〉と設定し、その発見および調査を行う。本研究体は千年村を日本の国土景観の基層をなしている、長期間にわたって持続してきた集落・町並み・景域として設定している。その「歴史的持続」という事実に着目して評価・分析し、持続の要因を解明することで、今後の景域の持続に向けた地域づくりに寄与するものであると考えている。 これらの正当な評価手法の開発として以下の3段階を達成していく。

(1)提案機文献(『和名類聚抄』)に記載される地名の比定地名をベースとした全国の<千年村>データベースの作成および公開を行う。

(2)<千年村>を「環境」「構造」「コミュニティー」が一体になったものと捉え、その持続要因を解明する。

(3)各地域の存続に関する普遍的要因と歴史的要因をもとにした<千年村>の評価と存続手法を開発する。

このウェブサイトは、段階の(1)を達成する全国の<千年村>の情報を公開・収集することを目的としたプラットフォームとして構想されたものである。