「『おもろさうし』の表記地名比定地について」の版間の差分
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本プロジェクトは、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害・変化を乗り越えて、生産と生活が持続的に営まれてきた集落・地域を〈千年村〉と規定し、その収集、調査、公開、顕彰、交流のプラットフォームとなることを目指しています。ここでは、平安期文献『和名類聚抄』に引き続き、古文献『おもろさうし』を用いた、沖縄におけるデータベースについて説明します。 | 本プロジェクトは、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害・変化を乗り越えて、生産と生活が持続的に営まれてきた集落・地域を〈千年村〉と規定し、その収集、調査、公開、顕彰、交流のプラットフォームとなることを目指しています。ここでは、平安期文献『和名類聚抄』に引き続き、古文献『おもろさうし』を用いた、沖縄におけるデータベースについて説明します。 | ||
− | + | 平安期文献『和名類聚抄』には、北海道、青森、沖縄の古代地名は記載されていません。そこで、古琉球時代の歌謡集『おもろさうし』で確認できる地名、それらを現在地に比定した既往成果を用いて、それらの空間的プロットを行いました。千年村プロジェクトではこれらを<千年村>の候補地として提示しています。<br> | |
『おもろさうし』は首里王府によって編纂された沖縄の祭式歌謡が収録された資料です。それら祭式歌謡には当時の地名が多数含まれており、16〜17世紀当時の地域名を知る事ができます。『角川地名大辞典(47)沖縄』には『おもろさうし』に見られる地名の現在地比定に関する先行研究がまとめられており、ここでは『角川地名大辞典(47)沖縄』を既往資料とし、データベース化を行ないました。 | 『おもろさうし』は首里王府によって編纂された沖縄の祭式歌謡が収録された資料です。それら祭式歌謡には当時の地名が多数含まれており、16〜17世紀当時の地域名を知る事ができます。『角川地名大辞典(47)沖縄』には『おもろさうし』に見られる地名の現在地比定に関する先行研究がまとめられており、ここでは『角川地名大辞典(47)沖縄』を既往資料とし、データベース化を行ないました。 | ||
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− | + | データベース上には、これらのうち 1.字 にあたる98の地名を地図上にプロットし可視化を行っています。 データベースのマップ表示に関しましては、可視化を第一の目的としたもので、この表示が示す領域やその中心に大きな意味はなく、あくまで目安とお考え下さい。 | |
− | + | なお、沖縄におけるプロットは千年という単位ではありませんが、千年村プロジェクトの既往の成果に基づいて、古文献に見られる地名を根拠にそれを空間的に可視化することで、新たな地域への研究の展開の足がかりとしました。 | |
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2016年5月30日 (月) 04:15時点における最新版
本プロジェクトは、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害・変化を乗り越えて、生産と生活が持続的に営まれてきた集落・地域を〈千年村〉と規定し、その収集、調査、公開、顕彰、交流のプラットフォームとなることを目指しています。ここでは、平安期文献『和名類聚抄』に引き続き、古文献『おもろさうし』を用いた、沖縄におけるデータベースについて説明します。
平安期文献『和名類聚抄』には、北海道、青森、沖縄の古代地名は記載されていません。そこで、古琉球時代の歌謡集『おもろさうし』で確認できる地名、それらを現在地に比定した既往成果を用いて、それらの空間的プロットを行いました。千年村プロジェクトではこれらを<千年村>の候補地として提示しています。
『おもろさうし』は首里王府によって編纂された沖縄の祭式歌謡が収録された資料です。それら祭式歌謡には当時の地名が多数含まれており、16〜17世紀当時の地域名を知る事ができます。『角川地名大辞典(47)沖縄』には『おもろさうし』に見られる地名の現在地比定に関する先行研究がまとめられており、ここでは『角川地名大辞典(47)沖縄』を既往資料とし、データベース化を行ないました。
データベース化の方法としては、上記文献の記述に基づき集落を表す地名を抽出し、さらに千年村プロジェクトの既往研究に基づいて比定の精度による以下の様な分類を行ないました。
1 字
2 町・複数字
3 比定に関する説が異なる
4 比定に関する記述がない
5 その他
データベース上には、これらのうち 1.字 にあたる98の地名を地図上にプロットし可視化を行っています。 データベースのマップ表示に関しましては、可視化を第一の目的としたもので、この表示が示す領域やその中心に大きな意味はなく、あくまで目安とお考え下さい。
なお、沖縄におけるプロットは千年という単位ではありませんが、千年村プロジェクトの既往の成果に基づいて、古文献に見られる地名を根拠にそれを空間的に可視化することで、新たな地域への研究の展開の足がかりとしました。