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「2016年度利根川水系調査 安中市松井田町五料調査成果物」の版間の差分

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===概要===
 2015年度の利根川水系調査のうちの一つに、多胡郡山字郷・片岡郡佐没郷への調査があります。ここは、それぞれ現在の高崎市山名町・根小屋町に比定されている千年村です。山名町への調査の際に、郷土史会の方々とお話をして、この地域は古くから上記の二つに加え木部町・阿久津町が合わさり「南八幡」という強いつながりを持って持続してきた事が分かりました。
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 2016年度の利根川水系調査のうちの一つに、碓氷郡坂本郷への調査があります。ここは、比定地が広域なっているため、事前の文献調査をふまえ、現在の安中市松井田町五料を調査対象地としました。五料は碓氷川によって形成された地形をもとに〈山際〉のくらし、〈街道沿い〉のくらし、妙義山の〈ふもと〉のくらしという3つのくらし方を見ることができました。そして、それらが〈街道沿い〉を介して集落としてのつながりを保ち持続してきたことが分かりました。
  
 2015年度の調査は、地元へのスピーディーな還元を目指して、千年村プロジェクトの学生を中期的に送り込み十分なヒアリングと調査を行った上で、地元で公開ワークショップを行うことにしました。南八幡地区でのワークショップの最終テーマは、村の観光ポスターとマップを作ること。そのワークショップの成果が上記ポスターになります。
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 五料の調査では、昨年度同様、地元へのスピーディーな還元を目指して、千年村プロジェクトの学生を中期的に送り込み十分なヒアリングと調査を行った上で、地元で公開ワークショップを行うことにしました。五料でのワークショップの最終テーマは、3つのくらしが分かるポスターとマップを作ること。そのワークショップの成果が上記になります。
 
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===ポスターについて===
 
===ポスターについて===
*'''表(上) 観光ポスター'''
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*'''表(上) ポスター'''
  
 表面で大事にしたことはその地区のキャラクターを一気に表すイメージとキャッチフレーズです。学生による下案を元にしていますが、大変興味深い出来事がありました。
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 表面では、3つのくらしを象徴するイメージとキャッチフレーズを載せました。今回我々が挑戦したことは、集落の将来を担う小学生を巻き込んだワークショップを開催することです。そこで、臼井・坂本学童クラブの児童のみなさんの協力を得て、我々が調査の中で撮影した写真をもとに、ポスターに載せる各くらしの写真を小学生に選んでもらいました。その後、参加者全員でキャッチフレーズを検討し見事ポスターが完成しました。
ワークショップでは、10個程度のキャッチフレーズ案から良いものを選び、それをさらにブラッシュアップしていく方法をとりました。採用された初期案は、「川が生んだ人のなりわい」でしたが、なんかしっくりこない、パンチがないとみな悩んでいました。そのとき、参加された古老が、発言しました。「ここは一つの川によって豊かになったのではなく、二つの川が合流したから土地が肥えたんです。」それを聞いて、みなが、そうだそうだ、の連呼となり、最終キャッチフレーズはめでたく
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'''二つの川が生んだ人のなりわい'''
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'''やまでたくましく みちでなかよく'''
  
となりました。「二つ」をいれたことで、地域の基本的特性が見事に定着したと思います。このキャッチフレーズを頭に入れておけば、いろいろなことに応用できます。
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というキャッチフレーズは、五料が紡いできたくらしと集落としてのつながりをよく表しています。
  
*'''裏(下) 千年村マップ 南八幡のくらし'''
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*'''裏(下) 千年村マップ あそびからみる五料'''
  
 千年村マップの中にはこれまでの千年村の歴史と、これからの千年を続けていただくための地区のキャラクターをたくさん織り込んでいます。ワークショップでは地元の郷土史会の方々の承認を受けた下絵を元に、その場でリアルタイムで情報を織り込んでいく手法をとりました。かなり細かく現地の人と改訂を施し、プロジェクションで成果を見ながら、満場一致のオーソライズを行いました。
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 裏面では、五料の多様な地形とそれに伴う3つのくらしの特徴を捉えた架空の五料に、昔と今の五料で行われている遊びを描きました。あそび場は地形と人の関係性を映し出すものであり、あそびが生まれる場所には人が集まるだけの地形や環境、交通にまつわる特徴があります。また、五料の3つのくらしをコラムとして載せてあり、あそびとくらしの関係性を見ることができます。なお、マップに描かれたあそびは臼井・坂本学童クラブの児童のみんな、五料及び臼井地区在住の方を対象としたアンケート及びヒアリングによって収集したものです。
 
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'''<制作>''' <br>
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'''〈制作〉''' <br>
'''千年村プロジェクト南八幡調査メンバー'''<br>
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'''千年村プロジェクト五料調査班'''<br>
中谷礼仁
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監修:中谷礼仁
 
*学生調査員
 
*学生調査員
早稲田大学 太田紀子/鈴木明世/鈴木登子/松木直人<br>
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早稲田大学 Jon Alvarez Fernandez/神保洋平/木村真拓/鈴木明世/鈴木登子/石坂駿/蒋一悠/杉山祐太郎<br>
千葉大学 近藤真/永井朝樹
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千葉大学 金盛晋也/永井朝樹<br>
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東京都市大学 福井啄人<br>
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慶應義塾大学 稲田玲奈
  
'''<協力>'''
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'''〈協力〉'''
*'''南八幡郷土史会''' 小嶋会長ほか25名のみなさま
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*'''臼井地区生涯学習センター''' 
*'''南八幡公民館のみなさま'''
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*'''臼井・坂本学童クラブ'''

2017年12月20日 (水) 04:55時点における最新版

五料ポスター表.jpg 五料ポスター裏.jpg

概要

 2016年度の利根川水系調査のうちの一つに、碓氷郡坂本郷への調査があります。ここは、比定地が広域なっているため、事前の文献調査をふまえ、現在の安中市松井田町五料を調査対象地としました。五料は碓氷川によって形成された地形をもとに〈山際〉のくらし、〈街道沿い〉のくらし、妙義山の〈ふもと〉のくらしという3つのくらし方を見ることができました。そして、それらが〈街道沿い〉を介して集落としてのつながりを保ち持続してきたことが分かりました。

 五料の調査では、昨年度同様、地元へのスピーディーな還元を目指して、千年村プロジェクトの学生を中期的に送り込み十分なヒアリングと調査を行った上で、地元で公開ワークショップを行うことにしました。五料でのワークショップの最終テーマは、3つのくらしが分かるポスターとマップを作ること。そのワークショップの成果が上記になります。


ポスターについて

  • 表(上) ポスター

 表面では、3つのくらしを象徴するイメージとキャッチフレーズを載せました。今回我々が挑戦したことは、集落の将来を担う小学生を巻き込んだワークショップを開催することです。そこで、臼井・坂本学童クラブの児童のみなさんの協力を得て、我々が調査の中で撮影した写真をもとに、ポスターに載せる各くらしの写真を小学生に選んでもらいました。その後、参加者全員でキャッチフレーズを検討し見事ポスターが完成しました。

やまでたくましく みちでなかよく

というキャッチフレーズは、五料が紡いできたくらしと集落としてのつながりをよく表しています。

  • 裏(下) 千年村マップ あそびからみる五料

 裏面では、五料の多様な地形とそれに伴う3つのくらしの特徴を捉えた架空の五料に、昔と今の五料で行われている遊びを描きました。あそび場は地形と人の関係性を映し出すものであり、あそびが生まれる場所には人が集まるだけの地形や環境、交通にまつわる特徴があります。また、五料の3つのくらしをコラムとして載せてあり、あそびとくらしの関係性を見ることができます。なお、マップに描かれたあそびは臼井・坂本学童クラブの児童のみんな、五料及び臼井地区在住の方を対象としたアンケート及びヒアリングによって収集したものです。


〈制作〉
千年村プロジェクト五料調査班
監修:中谷礼仁

  • 学生調査員

早稲田大学 Jon Alvarez Fernandez/神保洋平/木村真拓/鈴木明世/鈴木登子/石坂駿/蒋一悠/杉山祐太郎
千葉大学 金盛晋也/永井朝樹
東京都市大学 福井啄人
慶應義塾大学 稲田玲奈

〈協力〉

  • 臼井地区生涯学習センター 
  • 臼井・坂本学童クラブ